サステイナビリティに関する本学の取り組みは、2005年の「持続可能な開発」国際戦略本部の設置に始まります。2007年からは「持続可能な社会」の実現に寄与する研究・教育を推進させる「サステナビリティ・ウィーク」を開催。また、2008年に札幌で開催された「G8大学サミット」では、ホスト大学を務めました。こうした先駆的な取り組みを背景に、2010年にサステイナブルキャンパス推進本部を設置。そして、2014年に「近未来戦略150」を掲げ、SDGsに通じる多様な課題と目標を、教育・研究活動により達成するため大きく動き始めます。2019年8月には本学の取り組み状況を集約し、体系化・可視化する「SDGsワーキンググループ」を立ち上げ、多様な部局からメンバーが集まって戦略的な活動を展開しています。

SDGsは異分野・異文化をつなぐ共通言語

 SDGsの実行期間は2016〜2030年で、すでに5年が経過し、各国がそれぞれできる範囲で「持続可能な開発」に取り組む世界標準となっています。2020年のTHE大学インパクトランキング(SDGs版)では本学が国内1位となりましたが、この評価は、これまでの「持続可能な開発」にかかわる基盤があったからと言えます。北大は現在、「世界の課題解決に貢献する北海道大学へ」というビジョンを掲げています。「近未来戦略150」はこのビジョンを実現する決意書であり、第一の目標は「次世代に持続可能な社会を残すため、さまざまな課題を解決する世界トップレベルの研究を推進する」ことです。2014年に他大学に先駆けて持続可能な社会の課題解決を目標に掲げたのは、2005年以来継続してきた「持続可能な開発」にかかわる多様な施策(国際戦略・環境対策・アウトリーチなど)や教育研究の実践があったからにほかなりません。
 科学技術がめざましく進歩した一方で、環境・エネルギー問題、感染症対策など、人類は、特定の科学や研究分野からのアプローチだけでは解決できない、新たな課題を乗り越えなければなりません。異分野・異文化交流の課題解決のコミュニケーションツールとして、SDGsが共通言語として使われる「未来SDGs大学」。そんな北大になっていくことを期待しています。